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  3. クラウドストレージの使い分け(OneDrive/Google Drive/Box)

クラウドストレージの使い分け(OneDrive/Google Drive/Box)

2026 7/04
情シス
2026-07-04

クラウドストレージの使い分け(OneDrive/Google Drive/Box)

OneDriveとGoogle Drive、どっちに保存すればいいか迷ったことありませんか?

うちの会社でこの質問が出始めたのは、テレワーク移行を進めたタイミングだった。それまではファイルサーバーに全部放り込んでいたのが、「在宅からもアクセスできるように」ということでクラウドストレージを使い始めた。ところがMicrosoft 365を契約した部署はOneDriveに保存し、Google Workspaceを使っていた別の部署はGoogle Driveに保存し、さらにベンダーとのやり取りにはBoxを使い始めて——「どこに何があるか分からない」状態が生まれた。

結論から言う。3サービスは得意分野がそれぞれ違う。 Office/Microsoft 365中心の環境ならOneDrive、Google Workspace中心ならGoogle Drive、セキュリティ・管理機能を重視するならBoxが向いている。自社の環境に合わせて選ぶことが、「どこに何があるか分からない」を防ぐ最善策だ。


目次

§ 1 3サービスの基本情報

まず3サービスの立ち位置を整理する。

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OneDriveGoogle DriveBox
開発元MicrosoftGoogleBox, Inc.
強みMicrosoft 365・Office連携Google Workspace連携・共同編集セキュリティ・法人管理機能
ポジションMicrosoft環境の標準ストレージGoogle環境の標準ストレージセキュリティ重視の法人向け
主な利用シーンWord/Excel/PowerPointファイル管理ドキュメント・スプレッドシートの共同作業機密ファイル管理・外部共有

3つとも「ファイルをクラウドに保存して共有できる」という基本機能は同じだ。違いは「その上に何がついてくるか」にある。


§ 2 料金・容量比較(2026年6月時点)

料金は定期的に改定されるため、最新情報は必ず各公式サイトでご確認ください。以下は執筆時点の参考値です。

個人向け無料枠

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サービス無料容量
OneDrive5GB
Google Drive15GB(Gmail・Google Photos含む共有容量)
Box10GB(個人向け無料プラン)

日常的な使い方なら、どのサービスも無料枠でスタートできる。ただし業務利用では容量とセキュリティ要件の問題から、有料の法人プランを選ぶのが基本だ。

法人向けプラン(目安)

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サービスプラン名月額/ユーザー(目安)ストレージ
OneDriveMicrosoft 365 Business Basic約899円1TB/ユーザー
OneDriveMicrosoft 365 Business Standard約1,874円1TB/ユーザー(Officeアプリ込み)
Google DriveGoogle Workspace Business Starter約816円30GB/ユーザー
Google DriveGoogle Workspace Business Standard約1,632円2TB/ユーザー
BoxBusiness約1,881円(年契約・3名〜)無制限

※料金は円換算・税別の参考値。為替・プラン変更により変動します。

ポイント:

  • OneDriveはMicrosoft 365の法人プランに含まれているため、Office製品も一緒に使っているなら実質追加コストゼロで使える
  • Google DriveはStarter(30GB)とStandard(2TB)で容量差が大きい。Starterは容量が少なく、動画・大容量ファイルをよく扱う部署には不足することがある
  • Boxは「無制限」が強みだが、単体契約の場合は3ユーザー以上から・年契約が条件になることが多い

§ 3 機能比較

Office連携——OneDriveの圧倒的優位

Word・Excel・PowerPointファイルをクラウドで共同編集するなら、OneDriveが最も自然に使える。ブラウザ版のOfficeアプリが自動的に連携し、ファイルを開くだけで共同編集が始まる。

Google DriveでもOfficeファイルを開くことはできるが、Google ドキュメント形式に変換が必要になるケースがあり、書式崩れや互換性の問題が生じることがある。特に複雑な書式のExcelシートや、マクロを使ったファイルは変換後の動作保証が難しい。

うちの会社では「Officeファイルはすべて絶対にOneDriveに入れる」とルール化した。変換トラブルが一度あって以来、ここは徹底している。

共同編集——Google Driveのリアルタイム編集

Google ドキュメント・スプレッドシート・スライドを使うなら、Google Driveのリアルタイム共同編集は強力だ。同時接続者数の上限が実質なく、誰がどこを編集しているかがリアルタイムで分かる。コメント・提案機能も洗練されている。

「ブレインストーミングや議事録の作成で複数人が同時に書き込む」という用途ではGoogle Driveが一歩上だ。

OneDriveもOffice Onlineで共同編集できるが、大人数同時編集時の安定性はGoogle Driveに一日の長がある印象だ。

セキュリティ・管理機能——Boxの法人向け強み

外部とのファイル共有に厳格な管理が必要な場面では、Boxが頭一つ抜けている。

Boxが提供する法人向け機能:

  • アクセス権限の細かい設定: ビューアー/編集者/アップローダー等を細かく制御
  • リンク有効期限設定: 共有リンクに期限を設定して自動で無効化できる
  • ウォーターマーク: 表示されるPDFにユーザー情報を透かしで入れられる
  • 監査ログ: 誰がいつどのファイルにアクセスしたかを記録・エクスポートできる
  • HIPAA・ISO 27001等の認証対応: 医療・金融・官公庁向けのコンプライアンス対応

製造業・医療・金融など「情報漏洩があったら致命的」な業種でBoxを選ぶ会社が多いのはこのためだ。

OneDriveもGoogle Driveも管理機能は整備されているが、「細かい権限設定」「外部共有の厳格な制御」「監査対応」のトータルバランスではBoxに分がある。


§ 4 こんな会社にはこれ——選び方の考え方

Microsoft 365中心の環境 → OneDrive

  • Outlook・Teams・Office製品を日常的に使っている
  • Wordファイルや Excelファイルが中心
  • 追加コストを抑えたい(M365プランに含まれる)

Microsoft 365のライセンスを持っているなら、OneDriveは追加費用なしで使える。余計なツールを増やさず「MicrosoftのエコシステムをMicrosoftのストレージで統一する」のが最もシンプルだ。

Google Workspace中心の環境 → Google Drive

  • Gmail・Google Meet・Google カレンダーをメインに使っている
  • Google ドキュメント・スプレッドシートで共同作業することが多い
  • リアルタイムの複数人同時編集をよく使う

Google Workspaceの契約があれば、Google Driveも含まれている。OneDriveと同様に「Googleエコシステムで統一する」のが自然な選択だ。

セキュリティ・管理要件が厳しい → Box

  • 外部ベンダーや取引先とのファイル共有が多い
  • 「誰がどのファイルにアクセスしたか」を記録・報告できる必要がある
  • 医療・金融・官公庁など業界の規制要件がある

OneDriveやGoogle Driveのセキュリティが「標準的に高いレベル」なのに対して、Boxは「さらに厳格な管理が必要な場面」向けに特化している。

複数環境を使い分ける場合

実際の会社では「社内はMicrosoft、取引先とのやり取りはBox」という組み合わせはよく見られる。

うちの会社がこのパターンだ。社内ファイルはすべてOneDrive、外部ベンダーとのやり取りが必要なプロジェクトだけBoxのフォルダを使う形に落ち着いた。最初は「2つ管理するのは面倒」と思っていたが、「社内ならOneDrive、社外ならBox」というルールがシンプルで、現場の混乱がかなり減った。


まとめ&次回予告

3サービスの使い分けをまとめる。

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状況おすすめ
Microsoft 365を使っているOneDrive(追加費用なし)
Google Workspaceを使っているGoogle Drive(追加費用なし)
外部共有・監査・コンプライアンス要件ありBox
社内はOneDrive、外部共有はBox併用(シンプルなルールが鍵)

クラウドストレージの選び方は「どれが一番優れているか」ではなく、「自社のITエコシステムに合っているか」で決まる。今使っているグループウェアが出発点だ。

次回の情シスTipsは「VPNって本当に安全?——仕組み・選び方・事故が多発している現状」。ランサムウェア感染の6割超がVPN経由という現状と、具体的な対策を紹介します。


よくある質問

Q. 3つ全部使い分けるのはありですか?

A. 機能要件が明確なら「あり」です。ただしルールなしに3サービスが混在すると「どこに何があるか分からない」という混乱が起きます。「社内はOneDrive、外部共有はBox」のような単純なルールを作って、社内に周知することが前提です。ツールが増えるほど運用コストも上がるため、最小限の組み合わせを推奨します。

Q. セキュリティ面で一番安全なのはどれですか?

A. 用途次第で評価が変わります。一般的な業務ファイル管理であれば3サービスとも高水準のセキュリティを持っています。「外部との共有を細かくコントロールしたい」「監査ログが必要」「業界規制対応が必要」という要件があるならBoxが有利です。

Q. 個人利用と法人利用で選び方は変わりますか?

A. 変わります。個人利用なら無料枠のある3サービスどれでも始められます。法人利用では、すでに契約しているMicrosoft 365またはGoogle Workspaceに含まれるストレージをまず使うのがコスト効率の面で最善です。セキュリティ要件・社員数・外部共有頻度に応じてBoxを追加するかを検討してください。

Q. 既存サービスから別のサービスへの移行(引っ越し)は簡単ですか?

A. ファイルのコピー自体は「ダウンロード→アップロード」で可能ですが、共有リンク・アクセス権限設定・他ツールとの連携(Teams・Slackとのリンク等)は移行先で設定し直す必要があります。特に大量のフォルダを移行する場合は専用のマイグレーションツール(MicrosoftのSharePoint Migration Toolなど)を使うと効率的です。移行作業は事前の計画が重要です。



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30代会社員
何気ない日常やAI活用、実体験をもとに最新の情報発信をしていく情報システムマネージャーです!

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